はじめに
みなさん、あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
あいさつも終わったところで、新年一発目のブログは、 GL516 の寸法図を作ったよって話になります
補足すると、 GL516 ケース自体ではなく、テンプレートなどに入っている基板関係の寸法です
GL516 とは
GL516 とは、 サリチル酸 さんが設計された、汎用 65% ケースのことです
詳しくは、ご本人のブログをご覧ください
salicylic-acid3.hatenablog.com
たくさんの工夫がされていて、今後注目のケースです
また、サリチル酸さんご本人が執筆した、設計入門もあります
ステップバイステップで丁寧に説明されているので、キーボード設計未経験者でもオリジナルの基板が作成できます
GL516 の寸法図を作った
では、ここからは寸法図を作った話をしていきます
私が作った寸法図は、すでにテンプレートリポジトリにマージされているので、そこで見ることができます
きっかけ
実は、昨年末、幸運にも GL516 のプロトタイプをサリチル酸さんより頂けることになりました
その時は別のプロジェクトで忙しくしていたので、特に触ることもできずほとんど放置していました(そのプロジェクトについては、いつか発表できればと思っています)
そして年の瀬、プロジェクトが一段落を迎え手が空きましたので、 GL516 の基板作成に取り掛かることにしました
現在設計しているのがこちらです
— アーサー㌠ (@KokToH_kuro) 2021年12月30日
スイッチプレート pic.twitter.com/BAvY7EGyAu
— アーサー㌠ (@KokToH_kuro) 2021年12月31日
これを設計しているときに、ふと、「寸法図が欲しいなぁ」と思いました
設計手順書ではテンプレートから作るように説明されていますが、キーボードの設計を少々かじっていることもあり、ゼロから作る方が(なんとなく)楽だったので欲しいなと思ったのでした
寸法図作成へ
そういうこともあり、テンプレート用の KiCad プロジェクトをダウンロードし、寸法図を作ることにしました
私は機械系の教育を受けたわけでもないので、ネットで調べつつ、見よう見まねで作成しました
最初はこんな感じで作成していました
書きました
— アーサー㌠ (@KokToH_kuro) 2021年12月31日
寸法図としてはいらない文字とか消した pic.twitter.com/PvQdWShzTd
テンプレートにそのまま書き込んでいるので、いろんな部品の寸法が混然としていてとても見にくいですね
また、バックプレートの寸法図を作成しているとき、ケースとの干渉を考えなければいけないことに気づき、いただいていたプロトタイプを実測して、干渉しない範囲を書き加えたりもしていました
gl516 のバックプレートに何か実装したいと思ったら、この範囲に収めないと、ケースと干渉するのでダメっぽいな pic.twitter.com/2szeQXsiBb
— アーサー㌠ (@KokToH_kuro) 2022年1月2日
本格的な寸法図作成へ
そんな折、サリチル酸さんから最終版の GL516 の 3D モデルを頂けることになりました
最終版ではバックプレート周辺の形状にいくつかの変更が加えられており、手元のプロトタイプとは干渉範囲が変わってくるためです
また、寸法図をテンプレートリポジトリへ PR することの打診もしていただきました
これを機に、本格的な寸法図の作成をすることにしました
工夫したところ
まず、テンプレートへ直接書き込むことで混沌としていた寸法線を、各パーツに分離することにしました
テンプレートには、 PCB 、スイッチプレート、デコレーションプレートが1つのファイルに書き込まれていたので、それぞれファイルを分けました
また、上述したように、バックプレートに何らかの部品を独自で実装したいと思った場合、ケースとの干渉が問題になるため、干渉範囲を示すことにしました
バックプレートの作成例では左右で分割されたもののみが用意されていますが、一体型としたときの寸法図も用意しています
ボトムプレートに部品を実装することはほぼないと思うので、とくに干渉範囲の図示はしていません
また、 KiCad ファイルで用意していますが、見やすいように PDF と PNG での寸法図も用意しました
ただ、線の色や太さの関係で、 PDF はまだ大丈夫ですが、 PNG ではとても見づらくなってしまいました
GitHub では PDF のプレビューもできるので、 PDF を見るのがいいでしょう
PR & Marge
作成した寸法図のファイルを measurements
ディレクトリにまとめ、 PR を出しました
すぐマージしていただき、現在はテンプレートリポジトリで寸法図を確認することができます
この寸法図が、 GL516 対応基板の設計の役に立つことを願っています
おわりに
というわけで、 GL516 の寸法図を作ったお話でした
最初は個人的な欲求から勝手に作ったものでしたが、サリチル酸さんが快くデータ等の提供をしてくださったことで、有用な寸法図が作れたのではないかと思います(自画自賛)
これからは、自分もこの寸法図を活用して GL516 用の基板を設計していきたいと思います